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ARCHIVES 2017 AMATEUR CATEGORY

過去受賞作品 2017 年度 アマチュアカテゴリー

2017年のアマチュア部門は、世界11の国と地域からデザイン画7,776点の応募があり、一次審査で選ばれた25点の実物作品が制作されました。最終審査を9月中旬に終え、結果発表はJAPAN FASHION WEEK in TOKYO期間中の10月18日渋谷HikarieホールAにてショー形式で披露され、各賞が授与されました。

最終審査・結果

大賞・文部科学大臣賞

Name: 今村 未来 / Miki Imamura
School: 文化ファッション大学院大学
Theme: LiGHTPiA

身の回りにある目に見える光や心の中に存在する光など、様々な光をインスピレーションに制作。ライトアートなど走る線から、落書きやダンスのように自由で心躍るような瞬間、平和への願いや希望を込めて表現した。

優秀賞

優秀賞

Name: 伊藤 里緒 / Rio Ito
School: 中部ファッション専門学校
Theme: BONE

人体と共に自然に作られる骨の美しさからのインスピレーション。人間の骨は普段見えないところに必要とされる滑り止めマットと役割が似ているのではと思い、材料に用いました。マットをテープ状に切り、様々な編み方で表現。

秀作賞

秀作賞

Name: アレクサンドラ クストバル ラーション / Alexandra Kustvall Larsson
School: 東京モード学園
Theme: Folklore Fantasia

フォークロアからインスピレーションを受け、伝統的な刺繍やハンディクラフトなどをオリジナルプリント、ニット、染めたレースなどを作り込み、様々なテクスチャーを使用し、カラフルなデザインで表現した。

Name: 李 世悧 / Seri Lee
School: 文化服装学院
Theme: ウミウシ

鮮やかな色味、特徴的な凸凹感で異彩を放つウミウシに惹かれ、服にして女性に纏わせたら魅力的だろうなと思い制作した。ウミウシの触覚やエラを、手作りのループ、プリーツ加工を施したオーガンジーで表現した。

Name: ワン ミン / Min Wang
School: Shih Chien University
Theme: 抱擁

指先が触れ、心安らぎ、両手の温もりで、魂が癒された。母の抱擁に感謝、母の愛にありがとう。

Name: 丹羽 可林 / Karin Niwa
School: 名古屋モード学園
Theme: No Sew

縫わずに服を作ることができないかという考えからオリジナルの生地を作成した。技術が進歩している今だからこそ人の手で作り出す美しさや温かみ、楽しさを表現したものがこの作品。

Name: ダニエル アキラ ヒロザワ / Daniel Akira Hirozawa
School: 文化ファッション大学院大学
Theme: Nukumori

ブラジルで感じられるヌクモリをテーマにした。ブラジルの自然や街並みの鮮やかな色をイメージした。硬い素材をニードルパンチの技法によって柔らかくし、人の間の壁を壊す服を作りたいと考えた。

最終審査・講評(敬称略)

田山淳朗 Atsuro Tayama(A.T ATSURO TAYAMA デザイナー) / 審査員長
受賞をしたみなさん、おめでとうございます。近頃、リアルクローズという言葉をよく耳にしますが、クリエイティビティにあふれたリアルクローズを私たちは望んでいます。グランプリを取られた作品は、インスピレーション源をうまくクリエーションなさって、綺麗に取り入れられたと思います。2010年代ももうすぐ終わり、2020年代を自分の時代にするために、みなさん、一生懸命勉強し、素晴らしい服を作って世界や日本をリードできるように頑張ってください。

一次審査結果

氏名(学校・Wはウィメンズ、Mはメンズのカテゴリー)/50音順

石井 綾/Aya Ishii
(桑沢デザイン研究所/W)
伊藤 里緒/Rio Ito
(中部ファッション専門学校/W)
井上 沙穂/Saho Inoue
(大阪文化服装学院/W)
今村 未来/Miki Imamura
(文化ファッション大学院大学/W)
奥山 桃花/Momoka Okuyama
(名古屋モード学園/W)
河村 うらら/Urara Kawamura
(大阪文化服装学院/W)
佐伯 翼/Tsubasa Saeki
(東京モード学園/W)
境 実聡/Misato Sakai
(明美文化服装専門学校/W)
佐竹 美虹/Miku Satake
(大阪文化服装学院/W)
ゼン ギ/Ran Xi
(文化服装学院/W)
テイ キ/Tei Ki
(名古屋モード学園/M)
豊岡 穏果/Odayaka Toyooka
(上田安子服飾専門学校/M)

西尾 友里/Yuri Nishio
(大阪モード学園/W)
西村 健太/Kenta Nishimura
(文化ファッション大学院大学/W)
丹羽 可林/Karin Niwa
(名古屋モード学園/W)
長谷川 ひな子/Hinako Hasegawa
(東京モード学園/W)
Daniel Akira Hirozawa
(文化ファッション大学院大学/M)
満岡 京子/Miyako Mitsuoka
(香蘭ファッションデザイン専門学校/W)
村山 大介/Daisuke Murayama
(名古屋モード学園/W)
Alexandra Kustvall Larsson
(東京モード学園/W)
李 世悧/Seri Lee
(文化服装学院/W)
渡邊 物/Mono Watanabe
(マロニエファッションデザイン専門学校/M)
Park Yoon Hee
(Samsung Art & Design Institute/W)
Shuen-Ru Tsai
(School of the Art Institute of Chicago/W)
Min Wang (Shih Chien University/W)

一次審査・講評(敬称略)


一次審査中の審査員、左から順に児島、研壁、青木、髙島、田山の各氏

田山淳朗 Atsuro Tayama(A.T ATSURO TAYAMA デザイナー) / 審査員長
大賞取られた方は服としてまとまっていて、素材作りも個性があった。全体的にインテリジェンスなテーマを取らなければいけないように勘違いして、あまりにも社会的なものを取り入れ自分を縛って残念な結果になってしまったのかなと。ただ、これだけ若い人が今の社会の不安定さだったり、問題に敏感になっているのは事実ですので、そういう2017年のコンテストだったのかなと思います。

青木 規子 Noriko Aoki(繊研新聞 記者)
全体的なレベルが一息足りないのかなという印象。美しいものを作ろうというのを念頭に置いたほうがいいのではないか。テーマや考えていることが社会情勢など、そういうものを作品に反映させるのは重要なことではあるが、頭でっかちになりすぎて、それに縛られ服の美しさがおろそかになっている。最終的なお洋服がいかに美しいか、素敵かというのが大事で、そこに達している人が少なかったように感じる。その点、大賞の作品は自分が作りたいもののビジョンができあがって、それを表現するため素材、フォルム、色をどうするのかを考えて作られていて、ずば抜けていたという気がする。複雑なテーマが多かった中で、ワンミンさんの、あたたかさ、柔らかさ、包まれる感じなど分かりやすいキーワードに好感が持てた。

児島 幹規 Mikinori Kojima(装苑編集長)
いい意味で化けてくれるかな、と願いながら選んだデザイン画に、ポジティブな驚きを示してもらえなかったのが残念でした。簡単に言えば、デザイン画を超えらない作品が多かったということ。自ら提案したテーマに縛られすぎて、全体のシルエットやフォルムがおろそかになってしまったのかもしれません。審査方法がランウェイ形式ではないとはいえ、やはり第一印象は大事です。入賞した作品を除くと、審査会場に入ってきた瞬間「あっ」と思えるものが少なかったですね。それは、単純に個性を美しく落とし込んでいるものが少なかったということ。テーマを具現化して何を伝えるかも大事ですが、立体だからこその美しさやオリジナリティがないと、テーマにも興味が持てません。

髙島 一精 Kazuaki Takashima(Né-net デザイナー)
非常に難しい審査で、すごく悩んで、はっとするものが出てこなかった。全体的にデザイン画を選ぶ部分で、個人的にもう少しどうにか拾えてあげたらよかった。たとえば西村さんはホールガーメントの機械で作っていて、出来栄えも完成度も高いが、新人のコンテストなので、新しさとか、プロが見ても「おもしろいね」「そういうこと考えるんだ」というものを加えると、グランプリに近づけると思います。自分もわくわくして楽しみたかったが、なかなかそういうのが見られなかったのが残念。

研壁 宣男 Norio Surikabe(Support Surface デザイナー)
デザイン画を選んでいるのは自分たちだが、絵が巧みすぎて、そのあたりの見極めが課題。コンテスト用のマニュアルのようなプレゼンや作風を感じて、教育の方向性と市場が違うベクトルを向いているのを感じる。レベルの高い作品が大賞をとることが、応募人数とかではなく、コンテストの格が上がると思う。今回の大賞はオブジェじゃなく服になっているので、そういう点では他のコンテストとは違うのかなと思います。

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